2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

望ましい治癒感覚とは

・方法論的な折衷主義 ・治療者との80〜90%の信頼関係 ・治療関係における相互性(疑問点を話題にできる) ・「与えられるもの」と「勝ち取るもの」の中間態としての「健康」意識 ・健康であっても透明化しない身体意識 ・自発的・内発的に獲得されたか…

「自力」モデルの問題

・万能感 ・「自己流」への過剰評価 ・医療への蔑視と拒否*1 ・上記に基づく、オルタナティブな治療法*2への反動的傾斜 ・操作主義*3の問題 ・ドクターショッピング*4 ・相互性なき治療関係*5 ・治癒=超人化となりやすい ・自助努力が不足している(ように…

「他力」モデルの問題

・無力感 ・自助努力への過小評価 ・治療者のカリスマ化*1 ・相互性なき治療関係*2 ・特殊な治療論への固着 ・治療者の互換性がなくなる ・ドクターショッピング*3 ・治療方針に従えなかった場合のゆきすぎた自責感 ・対人関係=治療関係になりやすい ・トラ…

高年齢化するひきこもりとライフプラン

以前お伝えしたシンポジウムの内容が確定しました。 概要はここにあります。切実でありながら、ほとんど取り上げられてこなかったテーマです。 関心のある方はぜひご参加下さい。 参加は無理だけど意見は伝えたいという方は、私宛にメールでご連絡下さい。 …

正しきイマージュの系統発生*1

なぜ「人体」か? 生物学者・エルンスト・ヘッケル(1834~1919)による、「個体発生は系統発生を繰り返す」というテーゼは、たとえば解剖学者・三木成夫による「おもかげの発生学」として、このうえなく優雅に変奏された。子宮の中の胎児の顔は、はじめフカ…

加藤泉展「人へ」

今年のベネツィア・ビエンナーレに唯一の日本人ペインターとして招聘された加藤泉さんの新作展です。見たほうがいいと思います。http://www.arataniurano.com/ 高橋コレクションのほうの展示には私が所蔵する加藤作品も貸し出し中です。http://www.takahashi…

セーフティネットの構築(1)

・両親は早い段階で現在の資産状況*1を文章化し、本人に伝える。・価値共同体としての家族から経済共同体としての家族への転換*2。・経済共同体の一員として本人を位置づけ、能力に見合った立場を担当してもらう*3。・本人の感情労働*4に対するなんらかの報…

「被害者」「加害者」「患者」のいずれでもありうる「あなた」自身のために

そして殺人者は野に放たれる (新潮文庫)作者: 日垣隆出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/10/30メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 178回この商品を含むブログ (118件) を見る 私は、司法精神医学について専門家を自称できる人間ではありません。なにしろ…

Inka Essenhigh 

画像取り込みの練習がてら、このところ気になる画家の作品を。 インカ・エッセンハイ。*1 ベーコン・ミーツ・村上隆? しかしgoogleで”インカ・エッセンハイ”検索しても16件しかヒットしない…http://www.inka-essenhigh.com/個人的には2002年代の作風…

シンポジウム「高年齢化するひきこもりとライフプラン]

ニートやひきこもりの問題領域で、今後浮上してくるのが「高年齢化」の問題です。すでに30代以上のひきこもりが3割を越え、40代、50代のケースも徐々に増えはじめています。両親が病に倒れ、経済的にも行き詰まって、心中を図るといった、悲劇的な結…

ヘンリー・ダーガーのファリック・ガールズ

(『ら・るな』創刊号、1994年) ヘンリー・ダーガーのファリック・ガールズ 昨年(1993年)10月、「パラレル・ヴィジョン−20世紀美術とアウトサイダー・アート」展が世田谷美術館で開催された。ぼくもひさしぶりに美術館に足を運び、名高いプリ…

原美術館「ヘンリー・ダーガー 少女たちの戦いの物語―夢の楽園」展

http://www.haramuseum.or.jp/※ブレンギンズ勢揃い!※少女たちの表情!※ HENRY DARGER’S ROOM 851 WEBSTER(和書) がショップで買える! 写真;ネイサン・ラーナー、デヴィッド・バーグランド、北島敬三、ジェシカ・ユー 文;キ…

最近の主な副業

● SITE ZERO vol.1 病の思想/思想の病に寄稿 ● 桐野夏生『残虐記』解説(新潮文庫) ● 金原ひとみ『アッシュベイビー』解説(集英社文庫) ● 美術手帖2007年6月号「特集 ヘンリー・ダーガー」に寄稿 ● ユリイカ2007年5月号「特集 米澤穂信」に寄稿 「距離と…