NHK−BSの「名曲探偵アマデウス」に出演しました。
(BShi 1月17日(土) 午後7時00分・ BS2 1月25日(日) 午後11時00分)

 マーラーの「交響曲第5番」について、脳科学的見地から…ではなくて、普通に病跡学的に喋っています。爆笑問題の時に露呈した診察室ならぬ汚部屋が再び! 

心理学化する社会

心理学化する社会 (河出文庫)

心理学化する社会 (河出文庫)

 まずはリハビリ的に淡々と再開。
 心理学化心理主義化)が早くも終焉しつつある現在の状況をふまえて、大幅に加筆しました。「心理学化」のヒントをいただいた樫村愛子さんに解説を担当していただきました。
 この解説と加筆部分だけでも文庫版を購入する価値があります。
 すでにお持ちの方ももう一冊!
 
 

 再放送の告知…をしようと思ったら、もう4時だ!
 いちおう記念に書いておきます。
 「爆笑問題のニッポンの教養」新年会スペシャル再放送
 2月2日(土曜)午後4:10〜5:27

 http://www.nhk.or.jp/bakumon/news/20080122.html

 新年会なので書き初めには、私の考えた素晴らしいオリジナル格言

    「胸を張って脛をかじれ」

 と書きました。しかし…いきなり字、間違えてます。
 とりあえず一番悪筆なのが私じゃなくて良かった…と思いたいです。

「アーティストは境界線上で踊る」祭り-2-草間彌生−象徴の去勢の象徴


 これから23回にわたり、私の新刊の内容を少しずつ紹介して、多くの人々の購買意欲を促進しようと目論んでいます。

 本書の基本構成は「作家インタビュー」+「作家論」となっています。そこからの抜粋を紹介していきます。






 第一回は、本書の冒頭を飾る、草間彌生さんです。
 美術界での知名度も、市場での作品価格も、すでにとんでもないことになっていて、いまや押しも押されもしない、日本人アーティストの第一人者ですね。
 統合失調症の治療を受けながら、アウトサイダーとしてではなく、あくまでも表現者たらんとする執念には圧倒されます。
 恐るべき記憶力で語られる表現への執念と、ふとかいま見せる少女のような無邪気さの奇妙な混淆は、あらゆる人を魅了せずにはおかないでしょう。


 精神分析について

 向こうで精神科のドクターにかかったんです。そのドクターがサイコアナリシスをやったわけです。フロイト派だったから。だけど、ニューヨークで六年間サイコアナリシスをやって、もういいというときになったら、もう絵を描く理由がなくなっちゃったの。フロイト派は結局、私にとって敵だったのよ。私は自分の病を絵にやっていかなきゃいけないわけなの。サイコアナリシスをしてしまうと、全部発散しちゃって、絵を描く理由がなくなっちゃったの。治った時点で。
 (中略)そこに行くと、ジャスパー・ジョーンズとかラウシェンバーグとか、いっぱい来ているわけ。あの人たちも具合が悪くて。あの人たちがフロイト派をやったかどうか知らないけど(中略)カーレン・ホーナイって、知ってるでしょう。フロイト派左派の人で、ニューヨークではフロイト派なんて通用しないといって反旗を翻した人なんです。フロイト派は、ウィーンの上流階級の人たちの奥さんたちの悩みを聞くんだけど、ニューヨークみたいな激しいところでは通用しないわけですよ。


※ 本書には書かれなかったネタを一つだけ記しておきます。草間さんと私にはひとつだけ共通点があって、それは「コージーコーナー」好きなこと。草間さんの好みは聞きそびれたけれど、私はあそこのサヴァランが大好物で、にもかかわらず最近は置いてない店が多くて残念です。



草間彌生公式HP

映画『≒草間彌生-わたし大好き-』公式HP

「アーティストは境界線上で踊る」祭り-1

 予定より大幅に遅れましたが、なんとか編集と校正作業が終わり、あとは出版を待つばかりとなりました。

 表紙は小谷元彦さんの「SP2 New born ViperA」(→写真)です。裏表紙などもいろいろ凝った造本になっています。ぜひ手に取ってみてください。そして買ってください。よろしくお願いします。

税込価格 : \2,940 (本体 : \2,800 ※変更の可能性あり)
出版 : みすず書房
ISBN : 978-4-622-07331-4
発行年月 : 2008.2

 本書で取り上げた作家は以下の方々です(掲載順)。

  1. 草間彌生
  2. できやよい
  3. 加藤泉
  4. 中ザワヒデキ
  5. やなぎみわ
  6. 会田誠
  7. 小沢剛
  8. 木本圭子
  9. Mr.
  10. 小谷元彦
  11. ヤノベケンジ
  12. 山口晃
  13. 鴻池朋子
  14. 村山留里子
  15. 田中功起
  16. 西尾康之
  17. 杉本博司
  18. 藤幡正樹
  19. 高嶺格
  20. 八谷和彦
  21. 岡崎乾二郎
  22. 岡田裕子
  23. タカノ綾

思春期ポストモダン

思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書)

思春期ポストモダン―成熟はいかにして可能か (幻冬舎新書)

 2003年に出版された「NHK人間講座 若者の心のSOS」のリライトですが、加筆修正しすぎてまったく別の本になってしまいました。